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桜花自動車の日常は素敵です。
整備、車検、販売、買取、磨き、どれにおいても最高の仕事を心がけております。
2024年はブログが更に充実するよう工夫を重ねていきます。

のぶちん整備日誌

ポコポコ音 フォルクスワーゲン ポロ エンジン警告灯点灯 安曇野市 整備工場 桜花自動車 のぶちん整備日誌8

どうもこんにちは 整備士のぶちんです。

ところで

修理に出すと足元に紙のシート敷いてくれますよね。汚れ除けのために ディーラーとか特に。

あそこに 「モノ言わぬ 車に 愛の 定期点検」って書いてあったディーラーさんがありましてね
いやー スゲーなと思いましたわ。

昔の車は 何も言いませんでしたね。
でも今は 積極的に 車から 訴えて来ます。
つまり これ

がびーん。「エンジン警告灯」です。

嫌ですねぇ
なんかもうちょっと 具体的に ならんかなぁ と。

でも最近は 「〇〇の△△が異常です」とか表示されるんで ユーザーさんもほってけないらしく よく来てくれるようになりました。
いいいような 悪いような。

☆彡

まぁでも基本的に 車は何も言いません。
どこが悪いんだろう? ? ? ?

という所で 最近は良い機械がありましてね

機械のことは 機械で解決じゃ!
話の通じる通訳さんを 間に入れれば いいんです。

こいつは頼もしくて こんな風に どこがいけないかと 車の言葉を表示してくれるんですよ。

コンピュータ制御で 複雑になって来てますから ありがたい事です。
もう一つの故障コードは

ふぅーん。

フューエルタンクねぇ・・・
でも エンジン付近から ポコポコ妙な音が聞こえますので それだなーと 思われます。

いつもの 動作音と違います。

ポコポコポコ・・・・シュパシュパシュパ・・・・という様な音。
これ どっか壊れてるよ って音。
自動車屋さん持ってってさ 修理してもらった方がいいと思うなー。

あ オレ ってかウチ 自動車屋さんだったわ。テヘペロ。

気を取り直して


なんか 吸排気系の何か 抜けてるか 外れてるんじゃないの?って音。

音を頼りに 耳を駆使して 発生源を絞ります。
インテークマニホールドの辺り? 何か壊れるか 外れるかで エア吸ってる?
ううーん。 イマイチどこかわからんなぁ。

結果として 何か物理的な物があるだろうと思って 排ガス濃度を測定。
んー ちょっと 濃いけど この位なら・・・

試運転してみる

アクセルオフで減速すると ブレーキかけたみたいでなんかおかしい
もうちょっとグイグイ走る感あってもいいような・・・・
ポコポコ音は運転席でも結構聞こえるなぁ 壊れてる・・・と思うけど

えぇー なんだかわからんなぁ

でもエラーコードは相変わらず吐き出すし
調子はイマイチだけど 案外普通に走ってるし

音と 目視もそうですが こういう時は 片っ端から手を突っ込んで 音が変わったり 動きが変わるのを観察します

というのをやって 小一時間・・・・

やっぱし 左手でインマニ辺りに手を突っ込むと音が変わる・・・
という事は この辺だ とアタリをつけて そのあたりの部品を片っ端から触ります。
アッツくなってる所もありますので保護手袋をして 慎重に・・・

あ ここだわ(故障個所発見)
このパイプがおかしいな
どれどれ・・・

おぉーいい ポッキリ折れてんじゃんかよー
本来ならば 正規の所から エアを吸い込まなければならない所を
この中間のポッキリ場所から吸い込んでいたいた 音でした。

エラーコードを見ると
「フーエルタンクベンチレーション」とか出てますな。
これは いわゆる 昔でいう所の チャコールキャニスターの回路ですね。
「蒸発ガス循環装置」でしたっけ?
ガソリンタンクの空間に 蒸発したガソリンのガスが溜まるんですが それをエンジンに吸い込ませる構造のパイプ破損ですね。
パイプ配管が行った先を辿っていくと
確かにガソリンタンクに つながっています。

コレでビンゴかな?

というのは 早いですよ。
一旦ですね 応急的に このパイプを接続してみます。


うわー 我ながら野蛮だなぁ。
ガムテープだと剝がすのに手間がかかるので 幅の広いマスキングテープで無理やり繋いでみました。
マスキングテープは 当社の誇る磨き職人 大西名人から拝借してきました。
これで・・・およよ? ポコポコ音が止まったぞ!
という事は エラーコードが出なければ 本当に ビンゴです。

やった!エラーコードが入らない・・・ん?


やっちまった 電圧低下。
夢中でやってると 他の事考えなくて やっちまいます。
んでは 補助電源を接続して(充電機能付)
故障コードを全部消去して
試運転に 出発!

お? おぉぉぉ? 調子いいぞ!
グイグイ加速する!

これで ビンゴだぜ!
コイキング ゲットだぜ!(あんまし嬉しくない)

しかしですね 見積もりの結果 この部品 結構たかい事が判明
いくらすると思います?
約 四万円ですって・・・・

うひー んじゃー 俺の必殺技で修理して接ぐかぁ??
いやでも恒久的じゃないし 接いだ部分が丁度固定クランプの所だし
固定できなくなっちゃうと 困るなぁ
でも オーナーさんとよく相談して新品交換となりました!


部品が到着しました。
上が 折れちゃったやつ
下が 新品号。
なんだよなんだよ 割れたパイプの部分だけでよかったのにー
これ一体じゃないと部品出ないんだってさー
そりゃ 高いわけでして。


折れた所を見てみましょう
綺麗にポッキリ行ってますね。
丁度 土管の接ぎ部分になってる所がエンジンに固定されているクランプ部分で
その右側の 四角の部分が車体に固定されていてですね
エンジンブルブル絶好調だった場合
そこを支点に振動して ストレスがかかってしまうから 折れたんじゃないかと。

こちら 新品。
なんか 対策されてるのかなー と思ったけど 
材質はちょっと柔らかい感じなんで 変更されてるのかな?といった所。
でも四万円ですってこの部品。

これで一件落着!と思ったら こんなエラーコードが。

ん- そうは言っても新品部品だし おかしいことはないのだけどなぁ
センサー状況を確認するにも問題なし。

MIL(えむあいえる)といって この故障コードが入った瞬間の各センサー状況を記録する機能があるので それを確認すると
いままで 変な状態で動いていたのは 各種補正機能が作動していたためで
いいきなり普通になって エンジンがビックリした?みたいな感じ?なんだな。

今まではこれだったのに いきなり正常信号入ってくんだもん ってな具合。
これも一旦消去したらもう入りませんので これでヨシとします。
電圧低下はスミマセン ボクのせいなんで充電しました。

これでいいやー と思って試運転 ダメ押しで もう一度エラーコード確認。

なにも入らないので 本当に ヨシ!(現場ネコ)

☆彡

エラーコードを吐き出してくれるようになったのはいいのですが その分複雑になって 具体的にココが というのが薄れてきてまして コンピュータが何を言っているのか 想像しないとならない整備が増えてます。
そういうのは若い人の方が早いんじゃないかなーと思う反面 私みたいなオッサンが食らいついて離さない的な そういうのも重要なんだな なんて。

訳のワカラン事を言うやつが多くなってきた世の中ですが
車やコンピュータは 素直なもんです。

物言わぬモノにこそ 愛を注げたら 応えてくれるのでしょうね。