桜花自動車の代車エブリー、長めに走ると焦げ臭い
焦げ臭い・・・?
という事は何かが焦げている・・・?
ん~・・ 高熱になる部分・・・?
マフラーとか エンジンとか・・・?
何が焦げてるか・・・?
とか
考えますよ僕だって、整備士のぶちんです。
まーとにかくエンジンをみてみよう~。
鎮座まします スズキの名機、迷機? K6A型エンジンですねぇ。
スズキはみんなこれですねぇ。
☆彡
さて、ヘッドカバーにシミが出てますね。
これはエンジンオイルですね。
画像うまく撮れなかったんで割愛しますが
下の部分(マフラー側)では染み出してきて ヒタヒタします。
エンジンオイルが染み出して
マフラーにまで到達すると
エンジン熱でオイルが燃える?焦げて
嫌なにおいがすると
これを解消するには オイルの染み出しを止めないと!
って事は ゴムパッキンを交換しないと!
ってことで お仕事の時間です。
ヘッドカバーパッキンを交換しますので ヘッドカバーを外します。
イグニッションコイルを外してカバーの中央にあるネジを外すのを忘れずに。
外周はぐるりと5か所でねじ止めされています。
積年の過重労働によりパッキンはがっちり張り付いていてはがせませんので
ヒートガンで温めたり ちょっとコンコンと衝撃を当てたりして
「バキッ」と一発外れました。
が、配線やら配管やらがあるんでそのまま持ち上げられないので
こんな風によじったりしながら外します。
外れました。ヘッドカバーの裏側、こんなです。
黒いシミのようなのが よく言われる「スラッジ」という物です。
ぶらーんと垂れ下がっているのが 古いパッキンで
元々はゴムだったのですが 長年の奉公の末 パキパキに固くなっています。パキパキです。
ちょっと持ち上げてみただけで ポリポリと折れて朽ちていきます。
これではパッキンの役目を果たさないので そりゃ 染み出してきますわな。
そうです パッキンじゃなくてパキパキ パッキンじゃなくてパキパキ
部品が到着しました。
ヘッドカバーは洗浄液できれいに洗いました。
ちょっとシミの跡が残ってますが これはもうアルミが腐食してしまっていて 取れません。
取る方法はあるのですがね。サンドブラストとか。
ご希望ならお申し付けください。ピッカピカになりますよ。
ついでに
エンジン内部ちょっと観察しましょうか。
元々アルミなので 銀色のはずでが 茶色っぽいです。
これは よく言うオイルのヤケというやつですね。スラッジとは違います。
まー このくらいはよくある方で 少ないほうですよ。
もうちょっと近寄って カムシャフトも見てみましょう。
カム山 というやつです。この三角形のやつがぐるぐる回って吸排気バルブを開閉します。
力のかかるところなので オイル管理が悪いと表面が荒れたり減ったりしてるのですが
この車は かなりきれいですね。
走行距離はすごいのですが きちんと管理されていた証です。
という事は 特にトラブルでオイルにじみが発生した訳ではなく
パッキンは単純に寿命だったんでしょうね。
という所で
「組み立ては分解と逆の手順」の法則で サクサクと組み立てます。
カムチェーンの所 フロントカバーと本体の接合部分は 微妙に段差がありますので 液状ガスケットとか シーリング材とか言いますが 固まるとゴム状になる物を ちょっとだけ充填します。
同じく 後ろ側の カム・リセス?とかいう構造部分にも 充填します。
こちらは角の部分に十分にゴムパッキンが入り込まない事がありますので
その予防という事なんですって。
外したパッキンはこちら。
外すときに ポキポキと折れていきます。固く固着してる所は 泣きながら細いドライバーやワリバシでゴリゴリやります。
コイルのカバーも洗浄剤で洗いましたら キレイに真っ黒!!
形容詞が相殺してる感がありますが シャッキっとして 気持ちいですねぇ。
☆彡
試運転の結果 焦げ臭くもないのでこれで作業完了です。
匂いとか 音とか 運転している人の条件で出にくい現象は
手強い事例ですが 推測から実物を見て 詰めていく というのが
僕は 整備士の仕事をしていて楽しいなとおもう所です。